スキンシップの効果~1~で、触れることの大切さを前回お伝えしました。
今回は、極端なお話になりますが、触れ合いが為されていないとどうなのか?というお話をしたいと思います。
触れないしわ寄せ
なんだか、しわ寄せと聞くと不安が増してしまいますね。重く考えず、触れることが大事ということの再認識を図っていただきたいので、あえて「しわ寄せ」という表現にしました。
☑ サイレントベビー
赤ちゃんは泣いたら養育者が関わりに来ますね。赤ちゃんが泣くのは、自分の身を守るためです。さらに、泣くことで自分の困り感を伝える手段になります。
同じ赤ちゃんでも、耳を済まして聞いてみると、色々な泣き方をするんですよ!
助けてほしくて、「泣く」という手段を赤ちゃんは駆使します。それに応じて養育者はどうしたの?と声掛けし「抱っこ」したり、「トントン」となだめてあげます。この一連の流れから、赤ちゃんは学習するのです。
人間は学習するポテンシャルは高いのです。
「泣いたら来てくれる」ということが赤ちゃんにとっては、学習の成果となり、自分が表現をすれば周りは応じてくれるという結果につながり子ども自身の世界が広がりますね。
こうして、赤ちゃんはどんどん自分なりの表現方法を見つけていくのです。
一方、泣いても誰も関わってくれない。という状況になったらどうでしょうか?
先程の、一連の学習はできますか?
泣いても周りの反応がない状況下で、赤ちゃんは「泣く」ということをし続けるでしょうか?
体力もつらいなか、学習の成果がないことで泣くことを赤ちゃんから諦めます。とっても悲しいことです。
結果、泣くことを諦めた赤ちゃん、関わりを味わうことができなかった赤ちゃんは、表現することを学習できないままになってしまうのです。これが、サイレントベビーです。
☑すぐにキレる・攻撃的・情緒不安定
触れてないしわ寄せとして、すぐキレてしまったり、相手に対し攻撃的になったり、情緒不安定な状態になる傾向もおきます。しかも、思春期・成人になっても影響を及ぼします。
歴史背景から考える
明治期以降、日本は欧米の文化を取り入れてきました。産業が発達する中で働くためには、効率化が必要です。そのために、日本もべったり育児から、「抱っこしてはいけない」育児へとなってしまいました。
しかし、その後の欧米はどうだったでしょう。非行や暴力、薬物問題が深刻化しました。スキンシップが少ないことが心の問題であると多くの研究から浮かび上がってきたのです。
日本でもどうでしょうか?
今、話題となってる8050問題も、これが1つの原因とは言えませんが、要因の1つではないでしょうか?他者との関わり方はスキンシップなしで「他者との関わり方の学習」は始まりません。
大事だからこそ警鐘しました
みんなが幸せになるために、どうか関わり合いを持ちましょう。
私自身も、忙しいと「ちょっと待ってて」なんて言ってしまいがちです。日々反省。
結果からタラレバ(あーしとけば良かった、こうしとけばよかった)になるのなら、後悔しないように行動しましょう!
触れるだけなんです!!
そこから愛は伝わります。