2022年10月10日より、「愛でいっぱいまるまるタッチ」という音声番組(ポッドキャスト、Spotify、AmazonMusicで配信)を立ち上げました。
ベビーマッサージやタッチケアを通して、子育てや、人との関わりの中での疑問や悩みを一緒に考えていく番組です。
本ブログでは、音声配信でお聞きになれない方に、内容の要約という形で情報をお届けします。
インタビュー形式(Q&A形式)でお話しを進めていきます
第24回目の配信(2023/3/20)をしました!
今回は、私の子どもたちも経験してきた「おねしょ」についてお話していきます。
もう年長さんになるのに、毎日おむつがパンパン、、、いつまで様子をみてよいのやら、、周りのお友達は、すでにおむつは取れている子ばかり、、と不安になっていませんか?
Q:おねしょの治療はいつからするのでしょうか?
A:まず、おねしょと夜尿症の違いですが、5歳未満の子供のおねしょは必ずしも病気とは言えません。
5歳を過ぎて、月1回以上が3ヶ月以上続く場合は、夜尿症という病気になります。
ちなみに夜尿症は5歳で5人に1人の割合になります。おねしょするのは当たり前、いつか自然に治るだろう、、と思いがちですが、小学生になってもおねしょがなおらない場合には、治療を受けていったほうがよいです。
実は小学校高学年の6年生、10歳以上でも20人に1人、1クラスに1人か2人はおねしょしているというデータがあります。
コロナも明けて、高学年になってくると宿泊学習で泊まることがあるので悩みになるかと思います。
Q:夜尿症の治療はどのようにしていくんですか?
A:生活習慣で治していくのが原則です。
Q:何をどう改善していけばいいのでしょうか?
A:多尿はおしっこの事で、おしっこは水分が1番影響してきます。
よくあるご相談として、夏は汗をかくから、そこまでおねしょしていなかったのに、秋口になってからするようになっちゃったとか、塩辛い食べ物が好きで、ついついジュースをいっぱい飲んじゃうんですよねとかで、水分を取るのが好きっていう方が多かったりします。
ですので、食生活や水分摂取量など水分の取り方が気を付けるポイントになります。
Q:ジュースが好きなお子さんは気をつけた方がいいという事でしょうか?
A:ジュースを飲む時間帯にもよりますが、なるべく寝る前は摂取しないように控えるのがポイントになってきます。
他にも塩分の取りすぎで水分が欲しくなる事もあるので、ポテトチップスなどのお菓子の食べ過ぎも気をつけた方がいいですね。感覚的に漬物をつけるときに、塩まみれだと水分が出てきますよね。
そもそも塩はしょっぱいですし、水分に直結する敵なので、大人に限らずお子さんも健康な体を目指すのであれば、塩分の取りすぎは控えた方がいいのかなと思います。
Q:他に気をつける事はありますか?
A:便秘に気をつけましょう。
Q:便秘と夜尿症は関係があるのですか?
A:体の中には内蔵があって、膀胱と直腸は近いところにあり、便秘になると膀胱が圧迫されてしまっておしっこが出やすい環境になってしまうからです。
さらにお子さんだと影響は受けやすいのです。
Q:まだ気を付ける事はありますか?
A:体が冷えるとおしっこが出やすくなるので、夜寝る時は温めてあげましょう。
また、いつもおねしょしちゃうという子は、寝る直前にトイレに行く習慣をつける事も大事です。尿意がしてなさそうでも、一旦トイレに入ってみると意外と出る事もあります。
ただあまり言い過ぎると、子どもはストレスになってしまうので、寝る前の1回で大丈夫です。出なかったら引き下がって、朝起きても行こうねと伝えましょう。
こうして、トイレに行く習慣の練習をすることが大事です!!
夜尿というのは、寝ている間にするものなので、起こして行かせたくなりますが、起こしてしまうと「おしっこを濃縮する」ホルモンの分泌が減ってしまうため、結果的におしっこがたくさん作られてしまい、膀胱にためられず、失敗するというサイクルを繰り返してしまいます。
寝ている間に起こしてしまうのは、夜尿の治療には効果的ではないので、起こしたくなるところをぐっとこらえて、失敗をしてから本人が起きるのを待つことで、少しずつためられるようになります。
Q:オムツ履かせると癖になってしまいませんか?
A:やはり1番は寝させる事が大事なので、毎日失敗が連続し、かつ、布団が濡れても本人がぐっすり寝てしまっている場合には、おむつで寝かせてあげるようがしばらくはよいです。
時々、漏らすおしっこの量が減ってきた場合、成功が少しずつ増えてきた場合、あるいは、失敗したら気づいて本人が起きることができるようになってきたら、少しずつパンツを履く日も作り、少し不快な思い(我慢する練習、気づく練習)経験する練習をいれていくのがおすすめです。
失敗は成功のもとですが、失敗の度がすぎて、毎日のシーツ交換が大変+本人は失敗したことに気づけない場合には、お母さんがイライラしてしまうだけなので、おむつで寝かせてあげるほうがよいです!大きいサイズのオムツも売っていますので履かせてあげたりしましょう。
Q:タッチケアとしてはどのようにしたらいいでしょうか?
A:おねしょの予防としては冷え体質を改善する事で、おねしょは体の冷えからくる事もあります。
夜尿に1番効くところは、内臓を温める事です。
お母さん大好きで抱っこが大好きなお子さんに対しては抱っこしてあげて、腰から首にかけてゆっくり温めてあげる感じで撫でてあげてください。さらに足裏を撫でると全身の血流がよくなるツボがあり体を温めてくれるので、足裏も撫でてあげましょう。
子どもの体は小さく、大人の手は大きいので、自分が撫でやすいように手のひらで、お腹辺りや体全体をくるくるっと時計回りでもいいので撫でてあげる事で、体全体を温めてあげる事ができます。
あとは背中にも腎臓があり、腰辺りにも夜尿に効くツボがあるので、お腹と一緒で円をかくように、手のひらで温めてあげてください。
Q:おねしょが続く場合、医療機関に受診するタイミングはいつ頃でしょうか?
A:幼稚園年長さんまでは生活習慣に気をつけることに取り組んでいただき、入学前や入学して落ち着いた頃に、改めて医療機関を受診することをおすすめします。
Q:医療機関での治療はお薬の処方になりますか?
A:まずは生活習慣の改善から見直します。それでも難しい場合は、その子状況に合わせて、治療薬の提案をしていきます(院長より)。
院長からのアドバイス!!
年長さんになってもおねしょが続く場合には、まずは生活習慣の改善から始めましょう!特に、寝る前の水分+塩分制限、寝る前のトイレにいく習慣は積極的に取り入れるとよいです。この生活習慣の改善を少しずつ(やれる範囲でも十分です)でも行うことが治していく第一歩です(必須事項です)!!
小学生になっても夜尿が続く場合には、病院に相談していただくことをおすすめします。小学生になって、夜尿を放置したままだと、なかなか治っていかない場合が増えていきます。逆にいうと、「治す」と決心して、病院で治療を始めることで、より早く、確実に治せるのも「おねしょ」です。
当院では、小学校に上がり、新生活になれた頃(ゴールデンウィーク後)から、生活指導でも治りづらい場合には、病院でお薬なども用いて、本格的に治療をしてくことを推奨しています。
そして、本ブログで発信している、タッチケア(温めること)を上手に取り入れていただく事もおすすめです!