~手の話~
教員時代に思ったこと
肢体不自由の部門の学校で働いていた時代がありました。
授業の中で「自立活動」という時間がありました。ざっくり言うと、それぞれの必要な状態に応じて、色々な課題に取り組む時間です。
自分の手から、子どもから伝わってくること
重症心身障害児と関わると、リラクゼーションの必要性が出てきます。
いつも同じ姿勢でいると、誰だって身体は辛いですよね。
そこで、過緊張になりやすい彼らに身体の使い方を「手」から伝えるんです!
触れるだけで
手を身体において、子どもと一緒に「リラックスしようね」と呼吸を合わせます。すると、まず呼吸が深くなっていきます。そして、緊張していた部分がだんだんと、わずかですがほぐれるのです。
その頃は、それだけで感動でした。手ってすごいじゃん!
身体がほぐれるということは、リラックスできている何よりの証拠。身体がリラックスできると、次はどんな反応が子どもから返ってくるでしょうか?
それは笑顔です。
身体と心はつながっている
身体がほぐれると、表情が明るくなります。こわばっていた表情から和ぎ始め、笑顔が見られるんです!!
触れることで、こんなにも違うんです。
言葉で笑顔になりましょうと言っても、だれも笑いませんよね。身体に触れているだけで、緊張が解け気持ちもリラックスでき、自然と笑みが溢れるのです。素敵なことですよね!
医療の現場でも
現在は、小児科クリニックで診療補助にまわったりもしています。
治療のために、泣いてしまうお子さんがいます。その時に、背中をすりすりして励まします。
みなさんも、子どもの頃転んだりして、痛い場所があったらどうしていましたか?
「痛いの痛いの飛んでいけ~」っていいながら、痛い場所や身体をなでてもらいましたよね?
そして、痛みがなんだかなくなるような感覚(気持ち)になりましたよね。
まさしく手当てなんです。
hand is magic
なんだか魔法にかけられたみたいに、手からは色々なパワーをもらいます。
触れるだけで身体はほぐれ、触れることで勇気がもらえる。大丈夫!っていう気持ちになれるんです。
そして、なにより素敵な笑顔になりますね!!