こんにちは、ちあきまるです。私は『7つの習慣』実践会認定ファシリテーターとして、読書会やワークショップを通じて、皆さんが『7つの習慣』を日常生活で活かせるようサポートしています。今日は、私自身の子育て経験も交えながら、子育てに『7つの習慣』をどう取り入れていくかについてお話ししたいと思います。
子育てって、楽しいこともたくさんありますが、時には悩みや困難に直面することもありますよね。私も三児の母として、毎日試行錯誤を繰り返しながら、「どうすれば心穏やかに子どもと向き合えるのか」を常に考え続けています。そんな中で、『7つの習慣』の原則が、私を支えてくれる大切な道しるべとなっています。
今日はその中から、「成果(P)」と「成果を生み出す力(PC)」の考え方を子育てにどう活かせるかを、一緒に見ていきましょう。
子育てにおける「成果(P)」とは?
『7つの習慣』を学んでいると、「成果(P=Production)」という言葉がよく出てきます。これを子育てに当てはめると、「家庭の中でどんな結果を望むのか」という問いに繋がります。
たとえば、「子どもに立派に育ってほしい」「良い成績を取ってほしい」「将来好きな仕事についてほしい」という希望を持つことは自然なことですよね。これらが、子育てにおける「成果(P)」にあたります。
でも、ここで注意したいのは、「成果(P)」を追い求めるあまり、大切な何かを犠牲にしてしまっていないか?ということです。目の前の結果を急ぎすぎると、家庭の中で本当に大事なこと――子どもの心や親子の信頼関係――を見失ってしまうことがあるかもしれません。
子育てにおける「成果を生み出す力(PC)」とは?
『7つの習慣』では、「成果(P)」と並んで「成果を生み出す力(PC=Production Capability)」のバランスが大切だと教えられています。PCとは、成果を生み出すための土台や能力のことです。
この考え方をイメージしやすくするために、イソップ童話の「金の卵を産むガチョウ」のお話を見てみましょう。
毎日金の卵を産むガチョウがいました。この金の卵は「成果(P)」そのものです。そして、その卵を産む力を持っているのが「ガチョウ(PC)」です。
しかし、欲張った飼い主が「もっとたくさんの金の卵を手っ取り早く手に入れたい」と考え、お腹を開けて直接卵を取り出してしまえば良いと思い、ガチョウを殺してしまった結果、卵もガチョウも失ってしまいました。
子育てにおいても同じことが言えます。目の前の「成果(P)」――例えば「子どもにいい成績を取らせたい」「早く立派になってほしい」――だけを追い求めすぎると、ガチョウ(PC)を傷つけてしまうことがあります。
一方で、ガチョウ(PC)を大切に育てていけば、結果として金の卵(P)を長く得続けることができます。つまり、親子の信頼関係や子どもの心身の健康といった「成果を生み出す力(PC)」を育むことこそが、長期的に見たときにもっとも重要なことなのです。
「ガチョウ(PC)」を大切にするためにできること
では、実際に子育てで「ガチョウ(成果を生み出す力:PC)」を大切にするには、どんなことを心がければ良いのでしょうか?いくつか具体的なポイントをご紹介します。
1. 子どもが安心できる環境を作る
子どもが「ここにいていいんだ」「自分は大切にされている」と感じられる環境を作ることが、PCを育む第一歩です。
例えば、忙しい毎日の中でも、子どもと目を合わせて話す時間を意識してみましょう。「おはよう」「おかえり」といった当たり前の挨拶や、寝る前に「今日はどんな1日だった?」と話すだけでも、子どもの安心感が変わります。
また、叱るときは「行動」だけにフォーカスし、「あなたはダメな子」といった人格否定を避けるように心がけること。「何がどう良くなかったのか」を具体的に伝えることで、子どもは安心感を持ちながら成長していくことができます。
2. 「結果」ばかりに目を向けない
「いい学校に入る」「良い成績を取る」といった目に見える成果(P)を求めるのは自然なことですが、それだけにとらわれないことが大切です。
例えば、遊びの時間を犠牲にして勉強だけをさせると、一時的に成績は上がるかもしれません。でも、その過程で「学ぶ楽しさ」を失ってしまうと、子どもの「学び続ける力(PC)」を育てるチャンスを逃してしまうこともあります。
大事なのは、「目先の結果(P)」だけでなく、その先の長い人生で必要になる「土台(PC)」ー子どもの好奇心や心身の健康ーを育てる視点が大切です。
3. 家族全体の関係性を見直す
家庭の雰囲気や夫婦関係も、子育てのPCを育てる大切な要素です。例えば、夫婦でお互いの感謝を伝える時間を持つだけでも、家庭全体の空気が変わります。親同士の関係性が良いと、自然と子どもも安心感を得られます。家庭全体が「ガチョウを育てる場」になるのです。
子育ては「親自身の成長の旅」
私自身、子育てを通して感じているのは、「子どもが成長するのと同じくらい、親も成長する」ということです。
たとえば、子どもが同じ失敗を繰り返すたびにイライラしてしまうこともあると思います。でも、そのたびに「私は子どものPCを大事にできているかな?」と自分に問い直すことで、親としての成長のチャンスに変えることができます。
『7つの習慣』では、「親自身のあり方」に目を向けることの大切さを教えてくれます。どうしても結果を急ぎたくなるときには、「今の選択は、長期的にどんな影響を与えるだろう?」と問い直してみましょう。
まとめ〜『7つの習慣』を子育てに活かす〜
子育ては、目の前の成果だけを追い求めるのではなく、親子関係や家庭全体の土壌を大切に育てていく(PC)ことが大切です。『7つの習慣』は、そんな子育てを支える道しるべになる存在です。
迷ったときにはぜひ、『7つの習慣』を活用しながら、親としての成長も楽しんでみませんか。私たち親も、子どもと一緒に成長していく存在です。焦らず、少しずつ、より良い親子関係を築いていきましょう。