2022年10月10日より、「愛でいっぱいまるまるタッチ」という音声番組(ポッドキャスト、Spotify、AmazonMusicで配信)を立ち上げました。
ベビーマッサージやタッチケアを通して、子育てや、人との関わりの中での疑問や悩みを一緒に考えていく番組です。
本ブログでは、音声配信でお聞きになれない方に、内容の要約という形で情報をお届けします。
インタビュー形式でお話しを進めていっています。
第3回目の配信をしました!
今回は、触れることの効果や意義についてお話します。触れることで幸せホルモンと言われる「オキシトシン」がでます。オキシトシンとは何なのでしょうか?
Q:お子さんや相手に触れるということは、いい意味や効果があるんですか?
とってもあるんです。「手をつなぐ」っていうのも本当に安心しますよね。
前回も少しお話ししましたが、体には365個の「ツボ」があって、手には「安心する」ツボがあります。手をつなぐ、ちょっとギュッてするのも、手の安心する「つぼ」が刺激されるので、安心できるのです。
Q:改めて「触れる」ことの効果、意義について教えてください。
「触れる」ことで「オキシトシン」という「愛情ホルモン」がでます。オキシトシンの作用は、「親子の愛情を深める」、「社会性が高まる」、「成長を促す」、「リラックス効果」があります。
日本の育児は、世界から見たら「べったり育児」だと言われています。
一方で、ヨーロッパとかアメリカとかは、赤ちゃんのときから「ベッド」育児と言われています。
代表的なのは「川の字で寝る」ことも、べったり育児の形の一つで、「触れる」ことの基本形が存在しています。
べったり、触れて、オキシトシンが出て、「安心するなあ」「幸せだなあ」という気持ちに満たされるのです。「触れる」ことで「安心」「幸せ」の気持ちを作り出すことにもつながっていきます。
べったり育児が「触れる」ことの究極の形の一つで、今世界でも見直されているそうです。
Q:リラックスっていうことなると、親子だけではなくて、ご友人同士であったり、介護の場でも、「触れる」ことは有効ということになりそうですね?
はい。夫婦の間でも有効です。例えば、友達同士でも、落ち込んでたら、ちょっと背中をさすったり、肩を組んだり、触れることで、スキンシップを取ることで、相手を安心させてあげることができます。
Q:体には365個の「ツボ」があるということですが、どこに「ツボ」があるっていうことを気にしなくても、背中をさすったりとか、頭を少しなでて遊んであげるなど、触れるだけでこのオキシトシン効果はいというのがあるそうなんですね。私の経験では、娘が小さいときに寝るときに、よく足をさすってあげたんですね。そうするともうそれクセになってしまって、布団の中に入るたびに毎晩「足揉んで、揉まないと寝れない」って言われたんです。毎晩なので、母としてはものすごいストレスなんですよね、他にやらないといけないことが色々あるのに、それこそお手洗いに行けないしっていうことだったんです。でも、このお話を聞いていると、 ひょっとすると、「揉む」ことではなく、「触ってもらうことに安心」して眠れたのかなっていう気がします。
母親業は、辛い状況であったり、育児と格闘する場面もありますが、「触れる」ことで、大事な意義がああることをお伝えしたいです。
子育ての中で、何となく、気づいたら、お子さんと触れあっていることはあると思います。この「触れる」ことには大きな意味や意義があって、それは長い視点で見ていくと、お子さんが強く生きていくための「力」を与えてあげていることでもあるのです。
お母さん、お父さんと、触れ合っていく経験を通して、お子さんの中に「安心」や「リラックス」の力を身につけていくことができているのです。そして、その子の中に強く生きるという「安全基地」を築く礎になっているのです。
この子が、大きくなったときに、例えば、思春期を迎えて、反抗期を迎えたときに、小さい頃に「安心基地」を作っておくことで、困難を乗り越えられるのです。どんなことがあっても最終的には「安心」「リラックス」できる力であり、「安全基地」に帰ってくることができる力を身につけさせてあげるために「触れる」意義があります。
そのための土台作りをしてるんだなって思うと、頑張るしかないって気持ちになりますし、自分の励みにもなると思っています。
Q:このお話は、その時に、聞きたかったですね。この話を知っていれば、もう少し自分が心安らかに過ごせたかなって思います。
今、真っ只中で子育て頑張ってる方たちは、こうした考え方を少し取り入れることで、いずれ何かに繋がっていく、将来の何か夢や希望、安心につながっていくのではと感じます。
Q:その他何か現場で具体的な事例はありますか?
例えば、「朝起きるのがつらい」「ねむい」時には、「早く」さすってあげると、本人の「やる気スイッチ」が出るんです。
「摩り方」をちょっと変えるだけで効果が変わってきます。ゆっくりさすると、逆にリラックスして、もっと眠くなってしまう、とか。
「起きるよ~」って、「シャカシャカシャカシャカ」みたいに「さすって」あげると、起きなくちゃ!という気持ちになってくれます。
この触り方の違いで、スイッチの切り替えが、「シャキッ」とするか、「リラックス」するのかが変わり、早くさすると、目覚めが良くなるっていうことになります。
目覚めが良くなると生活リズムが整うので、健康的なりますよね、子供は常に成長していくものなので、体、心身の成長に繋がってるっていうところにもなります。
「起きて!!」じゃなく、「起きてねー」って「シャカシャカ〜」って、軽やかにさすってあげることで、本人のやる気につながり、心身も整ってくるものです。
Q:どのぐらいの時間「触れる」と効果的ですか?
オキシトシンは、触れば触るだけ、効果が続くものではなく、10分程度まで分泌されて一旦とまるそうです。長くやればよいというわけではないものでもあります。
ですから、朝の忙しいときは、「ささっと触れて」それでも良いきっかけ作りになるので、短時間で十分なので、取り入れたらもらったらと思います。
また、オキシトシンの持続時間は10分ですから、普段の触れ合う中では、1回で5分から10分程度触れ合ってあげることで十分なのです。
ポイントは、1日こまめに、何回も触れると、「ちりつも効果」でたくさんオキシトシンが出ます。
実は、5分でも意外と長いものなので、もっと短い時間でも、こまめこまめに、ちりつも効果で、やってあげると、お互いに拘束感もないのでストレスがないと考えるとよいです。
むしろ、短く、細かく、を繰り返すことで、オキシトシンの回数が増えて、より深め合うとことにつながります。
Q:朝は、皆さん忙しいですから、子供を起こすとき、近くまで行かずに、遠くから「起きなさいよ!!」って言ってることの方が多いと思うんですが、ちょっと視点を変えて子供のところまで行って、「頭くしゅくしゅ」してから洗濯に行くとか、でも大丈夫ですよね?朝起きたら、「おはようポンポン」って背中をさするとか、こういったこと細かく、細かく、取り組んでいくことが大事ですね?
そうなんです。細かく、細かく、触れていくことがコツで、細かくしていくことで、親としても取り入れられやすくなると思います。
Q:これひょっとすると触っている方にも同じ効果はあるんですか?
とても素晴らしい質問をいただきました!
実は、触られてる子だけではなくて、触れてるお母さん、父さんとにもオキシトシンが出るんですね。触れているお母さん、お父さんにも、幸せホルモンが出て、一緒に「幸せな一瞬を得ている」んです!
Q:ちょっとピリッとした朝の時間が、ほんのちょっと、お互い「触れる」だけで、落ち着いた、上質な朝に変わるかもしれないのです。
このことを知ってると知らないとでは、触り方も変わってきますし、心構えも変わってくると思います。このお話を聞いた方は、ぜひ皆さんにも実践していただきたいと思います。
まとめ
触れることで幸せホルモンと言われる「オキシトシン」がでます。
ポイントは1日の中でこまめに触れることです。そうすると、ちょこちょこ「オキシトシン」がでるので、幸せの回数がアップします。
例えば、手をつなぐ、起きて「おはよう」って背中をさする、「いってらっしゃい」と背中をポンポンとタッチする、もおすすめです。
ご参考になれば幸いです。お読みいただきありがとうございました。