【音声配信】赤ちゃんの「そり」が強いけれど発達は大丈夫?心配する前にお家で◯◯をやってあげるとよい!ベビーマッサージ・タッチケア講座vol.13

愛でいっぱいまるまるタッチ

2022年10月10日より、「愛でいっぱいまるまるタッチ」という音声番組(ポッドキャスト、Spotify、AmazonMusicで配信)を立ち上げました。

ベビーマッサージやタッチケアを通して、子育てや、人との関わりの中での疑問や悩みを一緒に考えていく番組です。

本ブログでは、音声配信でお聞きになれない方に、内容の要約という形で情報をお届けします。

インタビュー形式(Q&A形式)でお話しを進めていきます

 

第13回目の配信をしました!

 

今回は”そりが強い”というお話をしていきます。

 

おじいちゃんおばあちゃんから大丈夫だよと聞いていることもあると思いますが、そりが強いと心配になって、病院に受診にくるお父さんお母さんがいらっしゃいます。

 

また、インターネットの情報があふれる中、世の中では”発達障害”という言葉も広まってるっていることもあって、”そり”について心配になり、検索した結果、どうしようと迷われて相談を受けることも多いです。

 

Q:どのぐらいの年齢のお子さんの相談が多いですか?

A:そりが強いと感じるのは、小さくて2ヶ月の言語化ができてない赤ちゃんの世代のご相談が多いです。

 

大きくても1歳〜、それ以上の相談もあります。

 

検診で先生が成長段階ごとのチェックを行いますが、基本的にはそこで、発育に問題がなければ様子を見ましょうということが多かったりします。

 

大丈夫とお伝えしても心配になってしまう保護者の方へ、お役に立てることをお伝えしていけたらと思ってます。

 

Q:どのように対処していったらいいですか?

A:前回、股関節脱臼予防の抱っこの仕方についてお話しましたが、抱っこをするときに安心感を与えるってことが大事です。

 

赤ちゃんは最初、お母さんのお腹の中でアルファベットのCのような丸まった状態で、10ヶ月ほど過ごしてますね。

 

そしてお腹の中からいきなり外の世界にでてきて、手足を広げれば広げるほど伸ばせる状態になります。

 

私たち大人もそうですが、急に何もかもわからない状態の時に、さらに訳のわからない事があると不安になりますよね。

 

それと同じで、赤ちゃんはこれから成長していく中、不安の状態にあります。

 

その不安を少しでも解消させてあげるには、お腹の中の状態に近づけるということが安心材料になります。

 

つまり丸まった体勢をお母さんやお父さんが環境の中で作っていく事が大事です。

 

新生児期の1ヶ月2ヶ月ぐらいまで、”おくるみ”という丸まった状態で包んであげることがありますね。

 

おくるみで保温や保護してあげるという意味もありますが、”包まれる”という状態にしてあげる事で、お腹の中にいたときの状態に少しでも近づけてあげることができます。

 

赤ちゃんがおくるみの中で寝てくれて、ここから少しずつこの世界に慣らしてあげるといった意味で、成長発達に繋がるので、おくるみは急激な環境変化のクッション材になるわけです。

 

Q:おくるみはどんな感じで巻いてあげたらいいですか?

A:”おひなまき”といって、お雛様みたいに1枚のタオルで、”こんなにキツく巻くの?”というイメージがあるくらい、くるくると繭玉みたいに包むことでぐっすり寝てくれます。

 

顔だけ出して、手足はタオルの中に包まれて、体全体がきゅっとなった状態で、ちょっと身動きできなくて大丈夫かな?ぐらいの感じで巻かれても、赤ちゃんにとっては安心なのです。

 

こうやって最近までお母さんのお腹の中と同じ状態にしてあげます。

 

体が包まれてよく寝るとことは、良い発達に繋がります。

 

包まれていなくて不安だからピンとそった状態になり、そこでお母さんが不安になると、さらにそった状態になってしまうのです。

 

Q:保護者側が抱っこしてる時の不安も伝わるということですか?

A:そうなんです。

 

”こどもがピンとするからどうしよう”ってなったら、保護者側は力が入ってしまいますし、怖くなって体から離してしまうことはありませんか?

 

しかし、怖いと思ってもギュッと体を近づけてあげるとおくるみの状態と同じようになるので安心してくれます。

 

またこれは私の経験ですが、実際、特別支援学校に脳性麻痺の子がいました。

 

彼らはモロー反射といって、びっくりしたときに両手が外にばんざいみたいな形になっちゃったり、緊張性頚反射(きんちょうせいけいはんしゃ)といって、顔の向きと、足の向きが逆になっちゃったりと赤ちゃんの頃の反射が残ってることもあります。

 

障害のある子は、このような反射が消失されない状態にあり、さらにその中でピンとそってしまうこともあります。

 

そのときのポイントは丸めてあげるということでした。

 

彼らは反射でそうなってしまっているため、自分では丸まることができません。

 

彼らに対してはゆっくり自分の胸やおへそ、体の中心に向かって、洋服をたたむ感じで、ゆっくり体を真ん中にもってきてあげ、足もお腹の方にもっていくことで丸まります。

 

そうすると落ち着いてきて、緊張が解放されていきます。

 

ですのでお母さんも怖くて不安になるかもしれませんが、勇気を持って包み込んであげてください。

 

Q:緊張している体を真ん中に寄せていくという行為自体が、子どもの筋を痛めませんか?

A:なるべく体の中心に近いところから丸めてあげることがポイントです。

 

例えば棒が1本あり、端と端を持って折ろうとすると、すぐにポキっと折れやすく、真ん中から折ろうとすると折れにくいですよね?

 

この場合は折りやすさですが、怪我をさせないという観点からなので、お腹や胸に遠い方から丸めようとすると、痛める可能性があります。

 

体の中心に近い、肩や腰の方から体の中心に向かってゆっくり丸めてあげると、怪我をする恐れもなく、力加減も強くならずに丸めてあげる事ができます。

 

そこから緊張が落ち着くまで丸めてあげるとリラックスしてくるので、筋肉が緩んでいきます。

 

まとめ

今回は、そりが強いお子さんに対して、インターネット検索で、発達障害じゃないかと心配される親御さん、家族の方へ向けて、

 

まずは安定した抱っこの仕方やおくるみを使って、赤ちゃんが安定、安心するような体制を整えてあげ、ここから様子を見ていくということが大事なことをお伝えしました。

 

そして何よりも保護者の方が不安になるとそれが伝わりやすいところもありますので、病院の先生に相談しながら、今日のアドバイスも参考にしながら、安心して暮らしていただきたいなと思います。

 

この記事を書いた人

chiaki

こもり ちあき

ベビーマッサージ・タッチケアセラピスト、3児の母。

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