【音声配信】「触れる」側にとっての「タッチケア」のメリット・効果は? ベビーマッサージ・タッチケア講座

愛でいっぱいまるまるタッチ

2022年10月10日より、「愛でいっぱいまるまるタッチ」という音声番組(ポッドキャスト、Spotify、AmazonMusicで配信)を立ち上げました。

ベビーマッサージやタッチケアを通して、子育てや、人との関わりの中での疑問や悩みを一緒に考えていく番組です。

本ブログでは、音声配信でお聞きになれない方に、内容の要約という形で情報をお届けします。

第8回目の配信をしました!

前回までは、触れられる側である赤ちゃんやお子さんにとって脳や体への良い効果があるということをお伝えしていきましたが、触れられる側がいれば、触れる側もいます。

触れる側は、お母さんや保育士さんである大人の方々になりますが、そういった方々にも、実は良い効果があるんですよというお話をしていきたいなと思っております。

ということで今回は、触れる側の効果を、大きく3つお伝えしていこうと思います

1、産後うつの予防

日本人は本当に真面目な考え方を持っていることがあるので、産後うつは3割の方が発症すると言われています。

 

産後に限らず、産前もですが、ホルモンバランスが乱れまくる中で、お母さんは本当に頑張って出産されていきますが、そんな大変な中でも産んだ喜びがあると思います。

 

出産にはすごいパワーを使うためにエネルギーをたくさん出していて、とても素晴らしいことなのですが、エネルギーを出すことで、ホルモンバランスが崩れ、”うつ”という症状になることもあります。

 

最初はハイテンションなので、お母さん自身も気がつきにくいこともあるみたいです。

 

ハイテンションでもやはり疲れは溜まっていて、特に初めての出産は全ての出来事に疲労困憊な状態になり、大丈夫かな?という不安がつきものになると思います。

 

また、自分の時間が全て子供軸になり、”この状態がいつまで続くんだろう”という、暗闇のトンネルにいるような気分になり、それだけでストレスです。

 

その中でも赤ちゃんと関わってくるので、”悲観的にならなくてもいいですよ”、”触れることはとてもいいですよ”というのをお伝えできると思いました。

 

以前から、触れることで”オキシトシン”というものが分泌されて、徐々に幸せを感じられるようになってきますよとお伝えしていますが、これをお伝えしたことによって逆に触れることを頑張りすぎてしまって、”だっこしなきゃ!”などは思って欲しくないなと思います。

 

触れ合うことでオキシトシンが出て、”多少なりとも緩和されていくよ”といったところです。

 

出産や子育てはお母さんだけが頑張るわけじゃないので、お父さんや、ちょっとお手伝いしてくれるヘルパーさんに支援してもらえるように、事前に”産後うつになるかもしれない”と相談してみてもいいのかなと思います。

 

お母さんは妊娠してからすでに頑張っているので、”まずは1人で頑張らないでくださいね”というのをお伝えをしたいです。

 

現場にいるお母さんは、微々たるものに感じるかもしれませんが、触れ合うことで”オキシトシンが出て、幸せホルモンがでてくるんだ”ということをやっぱり知って欲しいです。

 

意識するだけで、少しでも負担を軽減できるのかなと思います。

 

今までは、赤ちゃんやお子さんがお母さんから触れられる、受け取る側のことをお伝えしましたが、結局はお母さん自身も誰かから触れられる、受け取ることが大切なのです。

 

お母さんが触れられるというのでは、お母さんは赤ちゃんをずっと抱っこして、肩がちがちになっているので、お父さんがお母さんの肩を揉んであげたり、背中をさすってあげることで、ママが触れられる、受け取る側になり、”オキシトシン”がでてきてリラックスし、心の緊張も取れるのかなと思います。

 

ぜひ、お父さんやご家族の方みんなでママをケアし、そしてママが赤ちゃんをあやしたり、抱っこすることでママ側も”オキシトシン”が触れる側としても出てきますので、触れ合いというバトンタッチをしてもらいたいです。

2、幼児虐待の防止に繋がる

幼児虐待は、産後うつで疲れ切ってしまうことでネグレクトが発生します。

 

そうならざるを得ない状況になる前に触れるということが大切です。

 

ここではお母さん側ではなく、保育園の先生や幼稚園の先生、お子さんを取り巻く周りの環境にいる大人たちが、手をさすったり、背中をさすったり、頭をなでて目を見て話すことで、”いつもと違うかもしれない”、”なんでこの子って他の子と違うんだろう”という、見てるだけではなく触れることで、お子さんの異変に気がついて、早めの対応・対処に繋がり、幼児虐待の防止になりますし、お子さんの自己肯定感も高まります。

 

3、子供の異変に気がつきやすくなる

先ほどお伝えした内容と繋がってきますが、保育者・養育者は、常に触れてるからこそ、「なぜ目をそらすんだろう?」「何でビクッとするんだろう?」と子供の反応にいち早く気づくことができます。

 

お母さんもいつものように子供に触れてあげることで、触れただけで「あれ、なんか熱高くない?」と気づくことができます。

 

最近は、コロナウィルスの関係で、毎日検温しなくちゃいけない時代になってきたというのもありますが、まずは朝に「おはよう」と触れて、何か異変を感じたら「これは早く対処した方がいいな」と気づくことができます。

 

冬になると乾燥していきますが、お子さんの足や肘の辺りだったり、ひどい子は脇の下や腕のあたりがボロボロになって、「肌がザラザラしてないかな?」「粉吹いちゃってるよね?」と思い、「保湿してあげよっか」と見た目ではわからない異変にも気づきやすく、次の手を打てるお母さんとしての感覚もより養われます。

 

こうしてママとしての自覚も生まれやすくなります。

 

触れることを積み重ねていくことで、お子さんへのスペシャリストになり、今度はお母さん自身の自己肯定感が高まることが、産後うつの予防にも繋がっていきます。

 

これがまた、触れることのいいリレーになっていきます。

 

そしてやはりお母さんお父さん以外の、お子さんを取り巻く環境の大人の方たちも、お子さんに触れることで、見た目ではわからないお子さんの異変にも気づき、一緒に養育していこう、見守っていこうという愛情が湧いて、みんなで子育てしていきましょうねという、共通の価値観が見い出されるんじゃないかなと思ってます。

まとめ

前回まではお子さんに対して、触れることは大事だとお伝えしていきましたが、今回は大人の方に対しても、触れることは大事であることをお伝えしました。

お子さんの周りにいる大人たち皆さんが、今回のお伝えしたことを少しでも意識してもらいながらお子さんに触れるだけでも変わってくると思います。

コロナ禍で触れることを避けざるを得ない実情もありますが、アイコンタクトや触れ方の工夫をすることはできます。

是非、触れることで、明るい未来を作っていきましょう!

読んでいただきましてありがとうございました。

少しでも参考になれば幸いです。

 

この記事を書いた人

chiaki

こもり ちあき

ベビーマッサージ・タッチケアセラピスト、3児の母。

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