2022年10月10日より、「愛でいっぱいまるまるタッチ」という音声番組(ポッドキャスト、Spotify、AmazonMusicで配信)を立ち上げました。
ベビーマッサージやタッチケアを通して、子育てや、人との関わりの中での疑問や悩みを一緒に考えていく番組です。
本ブログでは、音声配信でお聞きになれない方に、内容の要約という形で情報をお届けします。
インタビュー形式でお話しを進めていっています。
第2回目の配信をしました!
今回は、私がベビーマッサージ、タッチケアの活動に至る道程、それから、東洋医学に基づくベビーマッサージ、タッチケアについてもお話していきます。
Q:千明さんは、特別支援学校の教諭として、どんなふうに関わってきたのか?
特別支援学校の中では、知的障害、肢体不自由などいくつかの部門がありますが、私が配属されたのが肢体不自由という部署でした。
肢体不自由のお子さんは、言葉の通り、自分では歩くことができなかったり、話すことができなかったり、食べることができなかったりの状態にあります。そのため、コミュニケーションが難しい上に、呼吸や体調が不安定になるなど、身体的なリスクも常に抱えています。
そのため、特別支援学校の中でも、お子さんの状態を、オールマイティに把握し向き合っていかなければならない厳しい教育現場に携わっていました。
Q:対象の学年はどのぐらいの方だったんですか?
小学部、中学部、高等部、がありましたが、私は小学部で、小さいお子さんと向き合っていました。普通の教育の場と違って心を使う場面も多かったです。
彼らが言語を通してというよりは、彼らのその体の動きであったり、表情を読み取って、「こういうことがしたいのかな」って考えることが大切でした。
気持ちを表情で汲み取って、コミュニケーションを取り、彼らに教育を提供することが求められました。
Q:特別支援学校の先生になろうと思ったきっかけっていうのは何かあったんですか?
私が保育園で過ごした時期に、私としてはお友達だと思ってた5、6歳くらいの子がいました。その子は、言葉を発することがなくて、今思えば自閉症の子だったのかなと思うのですが、 その子と「どうしても会話をしたい!と思ったのです。
「おはよう」でもいいから、コミュニケーションを取りたい!という気持ちがありました。ここがタッチケアの始まりだったのかもしれません。
彼女は、もしかしたら本当は嫌がっていたかもしれないんですけれども、自分なりにいろいろ試行錯誤して彼女に働きかけました。とにかく「何とかしてあげたい」「お話しできるように手伝いたい」という気持ちでした。
そんな日々の中、ある時、靴を履くときに、「◯◯ちゃんおはよう」って言ったら、「おはよう」って、ようやく言ってくれて、それが印象的で、とても嬉しかったのを覚えています。
自分の中で、この貴重な経験を心の中で思い続けながら、高校生で進路を決めなくちゃいけないっていうときに、私はあのときの思い出(経験)から「大人になっても生かしていきたい!」と思いました。
そして彼らがもっとよりよい生活が送れるように、彼らの助けになりたい、もっとみんなで、彼らと一緒に、より良い世界を作っていきたいっていうのがあって、特別支援学校の教員を選びました。
Q:千明さんが、きっとその幼児期の保育園の頃に、本能的にされたんですよね。「何とか心を打ち解けたい、こういう人とコミュニケーション取りたい」っていうのは、何とか困っている人の心の中を探索していこう、相手の心の中に入っていこうっていう素質が元々あったのかなっていうような感じるエピソードですね。そんな千明さんが、今はベビーマッサージ・タッチケア講師として活動されているとのこですが、この世界に入ろうと思ったきっかけは何かあったんですか?
はい、教員時代に、肢体不自由のお子さんを抱っこする機会や、体を休める時間があって、ただ「肩とか胸とかお腹とかに手を置くだけ」で、全身の緊張がふわーっと抜けるっていう体験が何回もありました。
この現象は、教育の現場で確立されたものでもありますが、「触れてるだけで体の力が抜けるんだ!すごい!」っていうリアルの体験を繰り返ししました。
「触れてるだけ」で、本人の緊張が、どんどんほぐれていくのがわかり、そして「表情がすごい緩やかになっていく」のです。目の前でそんな現象を何度も目の当たりにして、本当にすごいことだなって感じていました。
実際、自分の子育ての中で、赤ちゃんがゴロンとなって寝ているところで、ちょっと触れてみようかなって「触れてみると」とても嬉しそうな顔をするんですね。
触れるってやっぱりいいんだ!、とりあえず触れておこう!と思いながら、触れることの効果を感じていました。が、まだ具体的にどう応用していけるものかは模索していました。
そんな中で、親子広場などで「ベビーマッサージ」ってあるんだ?でも、 何かこう取り入れづらいなと思う気持ちもありました。その多くはオイルを使った方法で、私としてはピントこなかったのです。
色々な流派がある中で、「触れる」「タッチ」する(だけ)ことが基本となる東洋医学に基づくベビマッサージに出逢い「これだったら皆さんできる!」と直感し、入門しました。
道具やオイルも不要で、いつでもどこでも「触れる」ことで、子供の表情も良くなりますし、よいとことばっかり!というベビーマッサージです!
今回、私がお伝えする「ベビーマッサージ」は、「触れることでリラックスする」ということがベースになっている、東洋医学に基づいたベビーマッサージで、皆さんにお伝えしていきたいと思っています。
Q:東洋医学が基本のベビーマッサージとは?
主に医療現場で行われてる西洋医学に対し、東洋医学は、中国から江戸時代の前に伝わってきた技術です。
大人では例えば、鍼治療は江戸時代になってより盛んになって、子供においては、今みたいにその衛生面や、医療もすぐにかかれない時代に、大事な子供の命を、自分たち民間のところで何とかしていかなくちゃいけない時代背景がありました。
その中で「小児あんま」っていうのが出来上がって、「あんま」っていうのは、子供では「さする」こと、ベビーマッサージでは、「触れること」で、健康に向かう技術です。
そして「さする」場所には「ツボ」の道があり、経絡(けいらく)と言うんですけれども、その経絡=道筋に沿って、「さすって」「なでて」あげることで、子供が健康になっていく、予防医学をベースにしたマッサージなのです。
大事なポイントは、オイルは使わずともできるのです。服を着たまま、例えば背中をさするだけでも、「リラックス」する効果があります。
また、自分自身が不安なとき、自分で「ちょっとさすって」みて、心を落ち着かせるという効果もあります。
まとめ
東洋医学に基づくべピーマッサージは、触れることでリラックスする、落ち着く効果があるということが基礎になっています。ちょっと手をつなぐ、触れ合う時間を作ってみませんか?
次回からはもう少し具体的なお話をさせていただきたいと思います。
ご参考になれば幸いです。お読みいただきありがとうございました。