2022年10月10日より、「愛でいっぱいまるまるタッチ」という音声番組(ポッドキャスト、Spotify、AmazonMusicで配信)を立ち上げました。
ベビーマッサージやタッチケアを通して、子育てや、人との関わりの中での疑問や悩みを一緒に考えていく番組です。
本ブログでは、音声配信でお聞きになれない方に、内容の要約という形で情報をお届けします。
インタビュー形式でお話しを進めていっています。
第5回目の配信をしました!
「触れる」ことの良い効果はあげるときりがありません。が、「触れない」とどうなる?ということを今回お話しします。
一言でいうと「触れない」と怖いことになる、ドキッとするお話しです。
Q:ズバリ触れてないとどうなってしまうんですか?
例えば、触れないと、感情が育たない、情緒不安定、攻撃性の高い人格になってしまうリスクがあります。
赤ちゃんのときから、例えば1人で寝ていて、それが行き過ぎてしまうと、関わりが全くないと、俗にいう、サイレントベビーと言って、「泣いても結局誰も来ない」、「何もあやしてくれない」となると、感情が育たなくなってしまう、というのが、究極の怖いお話です。
Q:赤ちゃんの頃に感情が育たない!なんて、これは生死に関わってきますよね?
A:ニュースなどで、毎月毎月、虐待の悲しいニュースが絶えませんが、スキンシップがうまく行われいないことも要因の一つかもしれません。
触れ合いの大切は分かっていても、そもそも「自信」がないので、「触れる」なんてできない、怖い、と思っている、そして、「触れる」機会がないのでいつまでたっても「自信」が育っていかないという、悪循環の「子」がいることをまずは知ってあげましょう。
だから、私たちが「触れて」そして「自信」を育ててあげる必要があるのです!!
その子に「自信」がないのではなく、スキンシップを通した「自信」をそもそも、身につけていないので、相手にどう関わっていいかわからない状態になっているのです。
「自信」があれば「触れ」られるのではなく、「触れる」から「自信」が身に付くのです。
是非、自信がなく、不安な相手(子)に、触れてあげて、勇気や自信を芽生えさせてあげましょう。そして、はじめて、自信が育ちます!
Q:前回のお話で「触れる」ことで「信頼感」が育つというお話をいただきました。小さなコミュニティである家族の中から、次は保育園や幼稚園の子供たちのコミュニティ、そしてさらに大きいコミュニティである小学校、中学校へと、「自信」を持って進むことができるために必要なことは何でしょうか?
A:「触れ合い」を通して、継続的にまず「信頼感」を育て、そして「自信」を身につけていくステップが大切です。
家庭で一つ力をつけて保育園へ、保育園で二つ力をつけて、小学校へ、小学校で三つ力をつけて、中学へ、中学で四つ力をつけて、、というイメージです。
そして、お花を育てるように、お水をやったり、肥料やったり、その手間暇を、赤ちゃんのときのときから、いつでも、コツコツと与え続けることが大切です。
Q:でも、忙しい日常で、子供と時間を作ることができないことがありますよね?
A:例えば、できるときに、ちょくちょく「目を合わせて触れる」、この「ちりつも」で続けることがコツです。
本当、1秒でもいいからの、連続です。その連続が、かけがえのない愛情に繋がっていくと思います。
Q:すぐ怒り出してしまう、情緒不安定なお子さん、もいらっしゃると思いますが、元々の「性格」と思ってしまうものですが、こういったお子さんたちも、「触れて」あげると改善することもあるのでしょうか?
A:あります!
ある研究で、保育園で、攻撃性が高く、情緒不安定な子供たちを、スキンシップを通した遊び方をするグループと、特に触れ合いもせずに遊んでもらい、2ヶ月後どうなったかというものがあります。
結果、スキンシップを交えて遊んだグループの子たちは、問題行動が遥かに減少したそうです。スキンシップの重要性を裏付けてくれます。
また、触れ合ってあげると、自分を肯定する力、自分を信頼する力が育つばかりでなく、そもそも「遊び」を通して、他者との関わり方も学ぶことができます。触れ合い、遊びで、社会性を育むことに繋がるので、全てが触れ合いの大切さなのかなと思ってます。
Q:もし、第一段階の家族の中で「触れあい」の機会があまり持てなかった場合でも、その次(第二段階)のコミュニティの段階で、その子供たちに関わり、触れてあげることで、その子たちが「生きやすい状況」なるのでしょうか?
A:大丈夫です。家族背景は様々だと思うので、次のコミュニティの中でしっかり関わってあげる人がいれば育っていきます。
関わるとは、例えば、いつもよりちょっと落ち着きがないな、と気付けば、「どうしたの?」って「目を合わせて声をかけて」あげるとよいです。そう言いながら、「背中をさすってあげる」のです。
それだけでも、「私はここにいていいんだ」と思えることで、その子の不安感を取り除くことができます。そして、そこにもちりつもで!
Q:みんなで「育てていこう」とか、特に、小さいお子さんは、目をかけて、手をかけて、触ってあげよう、という周りの気持ちも大事になってきますよね?
A:みんなで育てようという風土はとても大事ですよね!
今のそのコロナの時代で感染症で、触れることが難しい事情もありますが、色々工夫するとできることもあります。
例えば、「視線」を投げかけてあげる、「笑顔でにっこり」してあげるだけでも、「赤ちゃんにとっては本当いいんじゃないかな」って思います。
直接触れなくても、目と目の、アイコンタクトは、お互いの存在意味を確認、獲得できるので、目をかけてあげる、気にしてあげる、ことが大切な行動だと思います。
現代は色々な価値観を持っている人も増えてきていますので、「ちょっと声かけてもいいですか?」「ちょっと触れ合ってもいいですか?」と確認し合う、お互いの勇気もあるとよいとのかなと思っています。
Q:コロナ禍だとね、全然知らない赤ちゃんに触れることは、触れる側も、触れられる側も、気が引けると思います。でも、今のお話のように「目を合わせて、元気?」「こんにちは!」「眠いね」と、声をかけてあげるだけでも違いますよね!!私はやはり自分の子供が小さい時に、全然知らない方に声をかけてもらうこと、6ヶ月ぐらいの娘に「ワーどこいくの?」とか言われるだけで、「私もすごく嬉しかったし、頑張ろうって思えた」ことを思い出しました。
Q:成長の過程で、人と触れ合う機会や、気にかけてもらう機会がないまま、思春期、そして大人になってしまった人がいると思います。もうそうなってしまうと成長してしまうともうなかなか取り返しがつかないんですか?
A: いつでも大丈夫です!個性、価値観の違いはあると思いますが、「人は成長する生き物」ですから、いつでも変化、成長できます。
人との関わり方で、その人の気質って変わるという研究があります。例えば、本人の特性で、怒りやすいDNA、不安症のDNAがあるとして、「愛」のDNAで接してあげると、不安のDNAから愛のDNAに変わる、という結果もあるそうです。
人間諦めないで、愛のDNAで満たしていこう、という取り組みが大事だなと、この研究の話を聞いて思いました。
どの年齢であっても、触れてあげることで、愛や、優しさが、その人の体の中に入っていく、人は変われるということですね。
触れないことの怖さも知ることで、触れてあげることの大切さがよりくっきり見えてきます。そして人は、いつでも変化、成長できることでもあり、全員で取り組んでいけば、明るい未来が待っています!
まとめ
コロナ禍で触れることを避けざるをえない実情もありますが、アイコンタクトや触れ方の工夫をすることはできます。是非、触れることで、明るい未来を作っていきましょう!
読んでいただきましてありがとうございました。少しでも参考になれば幸いです。